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教科書制作プロジェクト 報告:『日本大衆文化史』模擬授業検討ミーティング

教科書制作プロジェクト

報告:『日本大衆文化史』模擬授業検討ミーティング

 

  • 日時:2020年12月24日(木) 10:00〜11:30(日本時間)
  • 会場:zoom
  • 参加者(敬称略):秦剛(北京外国語大)、徐園(人民大)、佐野明子、伊藤慎吾、近藤和都、久留島元、大塚英志、アルバロ、木場、前川、

 

報告

模擬授業の内容と進め方について討議した。4月にかけて、オンライン・ツールにて中国の学生へのライブ講義を実施することとなった。

講義については、過去の模擬講義での「個別の講義は面白いが「細部」に入りすぎ、それぞれ別個で、全体の見通しが見えない」という指摘を受け、「大衆文化のあり方」、「群れとしての作者」、「場―メディア―プラットフォーム」という3点を意識し、全体の流れを見通しながら、中国と日本における「今」の文化状況にもつなげていけるように、授業を組み立てることを共通理解とした。

その他、徐園先生より、教科書試作版で授業した際の中国の学生の受け止め方の傾向をご教示いただいた。①メディアの形態についてあまり意識しない(たとえば、印刷メディアや映像メディアにおける同一の物語の表現の差異を意識しない)、②「伝統文化vs大衆文化」という枠組で捉える傾向にある(たとえばスサノオの物語を「大衆文化」ととらえるのがむずかしい)、③「二次創作」の意味合いが理解しづらい、④まんが・アニメの方に関心が高い、が特徴としてあげられるという。これについても意識しながら、授業を組み立てることとした。

また、補助教材として、教科書制作プロジェクトで今年度作成を進めている「太平記」を例にした「コンテンツ別」「メディア別」「制作者・受容者別」(輪切り)年表を使用することとした。

なお、連続の模擬講義のため、前回の振り返りの時間を冒頭に設けるなど工夫し、最後の10分程度にて、アンケートおよび質疑応答を実施する予定である。さらに、次年度には、教科書制作プロジェクトの主催により、講義録画を元に、zoomで中国側も参加する検討会を催す予定である。