『日本大衆文化論アンソロジー』
『日本大衆文化論アンソロジー』
佐野明子・内田力・伊藤慎吾・大塚英志編 / 発行元:太田出版、2021年2月5日
本書は国際日本文化研究センターが推進する「大衆文化研究プロジェクト」の一環として国内外の日本文化研究を志す大学生用の教材として、近代以降の日本の幅広いポピュラーカルチャー、大衆文化に関わる重要な論考・対談等約30篇を集め、解説を付した書籍。書籍、及び、電子書籍で2021年2月5日に刊行された。
Ⅰ 日本大衆文化の原理と美学
伴を慕う心 柳田国男
日本文化の雑種性 加藤周一
漫画 小林秀雄
語相論 吉本隆明
芸術の発展 鶴見俊輔
教養とはなにか 加藤秀俊
竪筋横筋之事 入我亭我入
勉強報告「世界定め」考 津野海太郎
日本人のはにかみ 石井桃子
Ⅱ 運動する大衆・動員される大衆
ごろつきの話 折口信夫
漫画映画論 今村太平
判官贔屓考──中世小説を中心として── 市古貞次
〝一億総白痴化〟命名始末記 大宅壮一
ビラ・チラシのナンセンスさ 石子順造
Ⅲ 群れとしての作者 文化的主体としての〈大衆〉
口承文芸史考 柳田国男
「国民歌謡」の創造運動 奥屋熊郎
素人と黒人 夏目漱石
カットの文法 中井正一
大衆の知恵 中井正一
文学の黙読性とラジオ文学 大熊信行
文学の読者の問題 片上伸
Ⅳ 同時代の日本大衆文化論
紙芝居の確立 加太こうじ
interview手塚治虫 珈琲と紅茶で深夜まで… 手塚治虫
太平記――意志的人間 山崎正和、司馬遼太郎、陳舜臣
〝歌笑〟文化 坂口安吾
村上龍・芥川受賞のナンセンス─サブ・カルチャーの反映には文学的感銘はない 江藤淳
日本と私 江藤淳
Ⅴ 都市空間と民俗文学
変貌する都市のコスモロジー 小松和彦
ポルターガイストと下女 宮田登
あとがき